有声音と無声音
有声音?無声音??
聞き慣れない言葉ですが、英語の発音の説明をするのには欠かせない言葉です。
日本語は、すべての音が有声音で構成されています。(小さい「っ」はある意味例外ですが)
なぜなら、日本語は必ず母音の音で終わるという特徴があるからです。母音とは、「AEIOU」のことです。キーボードでローマ字打ちをしているとわかりますが、日本語は「ん」以外はすべて「子音+母音」の組合せでできています。
何が違うの?
無声音とは、文字通り、「声の無い音」です。つまり、発音している時に声帯が震えないのです。声帯が震えているかどうかは、発声している時に首元(喉)を軽く触れてみて下さい。声が出ず、息だけの時は声帯(喉)が震えません。
例えば、アルファベットのBとP。
どちらも上下の唇を合わせて出す「破裂音」と呼ばれるものですが、
Bの場合は声を出しながら言いますよね。
それに対し、Pは、息だけで出すのです。
もし、Pの発音をしている時に首元(声帯)が震えていたら、その発音は残念ながら間違いですのでご注意を!
無声音って出しにくい音?
実はこれが、日本人にとって非常に難しく感じられるのかもしれません。先ほども触れましたが、日本語はほとんど100%有声音で構成されているので、なかなか無声音の出し方がわからない・・・と、思いがちですが、実はそうでもありません。
ため息をつくとき「声を出しながら」の時と「息だけ」の時…ありますよね。
例えば、「クスクス」という時、「ス」の音に本当に母音はついているだろうか?(ちょっと試しに声に出してみて下さい)
舌打ちする時も、声が出ませんよね。
このように、「ことば」にならないような時に実は無声音をいっぱい出しているのです。
ですので、日本人でもちゃんと出せます。練習さえすれば!
このコラムを書いたのは…
菅沼直子 一般社団法人Triple C協会代表理事 2男2女の母
1972年東京都出身。5~9歳までの間、アメリカのサンフランシスコ郊外で過ごす。帰国後は公立の小・中・高で学び、1995年慶應義塾大学環境情報学部卒業。子どもの小学校入学をきっかけに東京都内で小学校英語活動のゲストティーチャーを6年間務める。離婚後、子ども 4 人を連れて和歌山へ移住。生活のために始めた英会話講師の仕事を通して『地域による教育格差』と『根深い日本人の英語発音コンプレックス』を強く感じ、この2つを解消できる方法を探るようになる。英語を教える先生のスキルアップこそが日本人の英語コンプレックスを無くしていくカギとなるのではないかと考え2017年より【英語発音技能検定EP-Pro®】及び【英語発音技能測定テストEP-Jr®】を開発運営開始。2021年には音声連動型【英語学習教材シリーズEP-edu®】を開発。