意外と知らない!① Rhyming (韻)
こんにちは!指導者向けの【英語発音技能検定EP-Pro®】を運営している一般社団法人Triple C協会・代表理事の菅沼です。
日本では意外とあまり知られていない英語発音のルールについて、いくつかのシリーズでご紹介したいと思います!
今日は英語の歌や詩などではおなじみの rhyming (韻を踏むこと) について書こうと思います。

英語の歌は、なぜ「韻」を踏むのか?
以前(と言っても2018年!)にもこちらのコラムでご紹介しました。
英語の歌を聴いていると、語尾の音が気持ちよく揃っていることに気づきます。
これは偶然ではありません。
英語の歌には、「韻(rhyme)を踏む」という文化が、ほぼ暗黙の了解として存在します。
文法のルールではありませんが、韻を踏まない歌詞は どこか落ち着かず、不自然に聞こえる のです。
韻を踏むとは、「同じ音の仲間」をそろえること
たとえば、こんな単語たち。
- ・cat
- ・hat
- ・bat
これらは 語尾の音が同じ なので、韻を踏んでいます。
そしてこちらも、綴りは違うけれど語尾の音が同じなので、rhyme しています。
- ・white
- ・right
- ・byte (バイト=データの単位)
歌詞の中では、この語尾の音を揃えることで、リズムが生まれ、耳に残りやすくなります。
最近は、日本でも hip-hop カルチャーが浸透してきたので、ラップミュージックの気持ちの良い rhyme (韻)を耳にする機会が増えましたよね!ラップミュージシャンは、この韻を巧みに紡ぎだす天才だと思います!
やや話が逸れたので元に戻します。笑
このように英語の歌が韻を踏んでいるという事実に気づくと、「音をそろえる」「音を区別する」意識が自然と生まれます。
これは、単語の暗記ではなく、音のルールを体で理解する入口 です。
rhyming を意識できるようになると、
- ● 母音の違いに敏感になる
- ● 語末の音を雑にしなくなる
- ● 英語のリズムが急にわかり始める
という変化が起こります。
発音は、知った瞬間から変えられる
英語の発音は、「才能」や「センス」の問題ではありません。
音の仕組みを知り、そのルールに目や耳を向けるだけで、誰でも一歩前に進めます。
【英語発音技能検定EP-Pro®】の試験にも、実は rhyming words が出題されています。問題を見て、「あ!これは rhyme させなきゃ!」と気づけた方は、すでに英語の発音スキルが大きく前進している方です!
rhyming を意識して「なんとなく英語っぽく」を「音のルールで英語を読む」段階へ!
一気に垢抜けますよ!
このコラムを書いたのは…
菅沼直子 一般社団法人Triple C協会代表理事 2男2女の母
1972年東京都出身。5~9歳までの間、アメリカのサンフランシスコ郊外で過ごす。帰国後は公立の小・中・高で学び、1995年慶應義塾大学環境情報学部卒業。子どもの小学校入学をきっかけに東京都内で小学校英語活動のゲストティーチャーを6年間務める。離婚後、子ども 4 人を連れて和歌山へ移住。生活のために始めた英会話講師の仕事を通して『地域による教育格差』と『根深い日本人の英語発音コンプレックス』を強く感じ、この2つを解消できる方法を探るようになる。英語を教える先生のスキルアップこそが日本人の英語コンプレックスを無くしていくカギとなるのではないかと考え2017年より【英語発音技能検定EP-Pro®】及び【英語発音技能測定テストEP-Jr®】を開発運営開始。2021年には音声連動型【英語学習教材シリーズEP-edu®】を開発。
