コラム

日本語と英語の発声はここまで違う !英語らしい声を出すヒント

発音

こんにちは!【英語発音技能検定EP-Pro®】を運営しております一般社団法人Triple C協会代表理事の菅沼直子です。

今日は、英語の発声法についてのお話を書きたいと思います。

Image by Ryan McGuire from Pixabay

私たち日本人が英語を学ぶとき、どうしても意識が「発音」に偏りがちです。
舌の位置や口の形を工夫して正しい音を出そうとする人は多いのですが、実はその前に大きな落とし穴があります。

それが「発声方法」です。

日本語と英語では、声の作り方そのものが異なります。
日本語の発声に慣れたまま英語を話そうとすると、どんなに正しい発音を身につけても「こもった声」「平坦な声」になり、ネイティブスピーカーには伝わりにくくなってしまうのです。

日本語の発声の特徴

日本語は比較的コンパクトに音を作る言語です。
声は主に「口の中」と「鼻腔」に集まり、平坦でまっすぐな響きになります。
息の量も多くなく、口先だけで声を作っても十分に通じます。

このため、日本語は柔らかく穏やかに聞こえる反面、息の押し出しや響きの幅は小さいのが特徴です。

英語の発声の特徴

一方、英語は「息と声を一体化」させる言語です。
しっかりと息を吸い込み、それを前方に押し出しながら喉の奥や胸に響かせることで、音に厚みと明瞭さを出しています。

さらに、英語はリズムや強弱を大切にする言語でもあります。
「大事な語を強く、その他は軽く」という抑揚をつけることで、聞き手にとって自然で理解しやすい英語が生まれるのです。

つまり英語では、

  • 息を十分に吸い込む
  • 息を押し出して声にのせる
  • 喉を開いて響かせる
  • 強弱でリズムをつける

このプロセスが基本となります。

よくあるつまずき

英語学習者や先生の中には、「発音記号を覚えて練習しているのに、どうも英語らしく聞こえない」と悩む方が少なくありません。
その多くは、声の出し方が日本語のままになっているケースです。

たとえば、

  • 息が弱くてこもる
  • 喉が締まって苦しそうに聞こえる
  • 平坦でリズムが出ない
    といった状態です。

これでは「正しい発音」も十分に伝わりません。

発声を変えると英語が変わる

逆に、発声を英語モードに切り替えるだけで、驚くほど聞き取りやすくなります。


同じ単語を言っても、

  • 声に厚みが出る
  • 自信があるように響く
  • ネイティブにとって自然に聞こえる….といった効果が期待できます。

英語らしい発声は、まさに発音練習の土台なのです。

英語発音技能検定EP-Pro®でのチェックの重要性

英語発音技能検定EP-Pro®では、受験者の中にも「発音はできているのに、声の出し方が日本語のまま」という方が多く見られます。これは、授業で指導している先生方にも共通の課題です。

正しい音を知ることは大切ですが、それを「伝わる声」で表現できなければ、せっかくの学習が活かされません。

検定を通じて、発音だけでなく発声の違いに気づくことは、英語指導者にも学習者にも大きな意味があります。

日本語と英語では、発声の仕組みそのものが違います。
日本語の「口先の声」から、英語の「息と響きのある声」へ。

この切り替えを意識するだけで、あなたの英語はぐっと通じやすくなります。

発音の前にまず、声の出し方を意識してみましょう。
そして英語発音技能検定EP-Pro®で、あなた自身の発声を客観的に確認してみてください。


このコラムを書いたのは…

菅沼直子 一般社団法人Triple C協会代表理事 2男2女の母

1972年東京都出身。5~9歳までの間、アメリカのサンフランシスコ郊外で過ごす。帰国後は公立の小・中・高で学び、1995年慶應義塾大学環境情報学部卒業。子どもの小学校入学をきっかけに東京都内で小学校英語活動のゲストティーチャーを6年間務める。離婚後、子ども 4 人を連れて和歌山へ移住。生活のために始めた英会話講師の仕事を通して『地域による教育格差』と『根深い日本人の英語発音コンプレックス』を強く感じ、この2つを解消できる方法を探るようになる。英語を教える先生のスキルアップこそが日本人の英語コンプレックスを無くしていくカギとなるのではないかと考え2017年より【英語発音技能検定EP-Pro®】及び【英語発音技能測定テストEP-Jr®】を開発運営開始。2021年には音声連動型【英語学習教材シリーズEP-edu®】を開発。

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