英語のイントネーションとリズム
【英語発音技能検定EP-Pro®】は3級~特級の各級で「短文の音読」が出題されます。
級が上がるごとに、短文を読むときのイントネーションやリズムをチェックする採点者の目が厳しくなってきます。
短文の音読の際、ひとつひとつの単語を丁寧に発音することに集中するあまり、イントネーションやリズムが不自然になってしまって、惜しくも減点となってしまう方も少なくありません。
自然なイントネーションを身につけるためには、どうすればよいでしょう?
英語らしい、自然なイントネーションを身につけると、会話文がグッと伝わりやすくなります。また、英語学習を進めていく上でもとても有効です。イントネーションを攻略することは、文の成り立ち(構文)を理解することに繋がるからです。
どうすればナチュラルなイントネーションやリズムを身につけることができるのでしょう。お勧めの学習法をいくつかご紹介します。
① まずはネイティヴスピーカーの話す英語をたくさん聞く機会を作る!
海外のドラマや映画を視聴する・カジュアルなインタビューを聞くなど、自然な会話に耳を傾ける時間を作りましょう。
聞いて真似をするのが目的ではなく、とにかくイントネーションに耳を傾けることが大切です。
ドラマや映画でしたら、お勧めのジャンルは恋愛系・アクション系・ほのぼの系です。お勧めの理由は、”普通の日常”的な会話が散りばめられているからです。ちょっと慣れてきたら、コメディに挑戦しても良いですね!イントネーションの変化で、普通の文章が面白おかしく聞こえるようになることが体験できると思います。
イントネーションの学習をするのが目的で視聴するなら、法定ドラマや政治ドラマ、SFや医療系などのジャンルは、さらに慣れてきてから。”普通の日常”とはちょっとかけ離れた場面が多くなるようなジャンルは、純粋に作品を楽しむために観た方がハッピーだと思います!
また、ニュースやプレゼン・スピーチなどは、”聴かせる”ための話し方になるので、自然な会話とは少し違ったイントネーションやリズムとなるため、避けた方が良いでしょう。
② 絵本の音読をしてみる
インプットだけではイントネーションを身につけることはできません。音読をしてアウトプットすることも非常に重要です。
ストーリー性のある絵本を繰り返し音読してみましょう。この時、お手本となるような音源付きの絵本を選びましょう。最初のうちは、お手本のイントネーションを真似て音読することで、思い込みで不自然なイントネーションをつけて読んでしまう癖をなくすことができます。
YouTube などで様々な人の音読を聴き比べてみるのも効果があります!抑揚や強弱のつけ方によって、おはなしの伝わり方が違ってくるのがだんだんとわかってくると思います。
だんだんと慣れてきたら、文中の「内容語」と「機能語」を、どのように区別して強弱をつけているのかに気をつけて耳を傾けてみましょう。
・「内容語(content word)」:名詞・動詞・形容詞・副詞になどの、実質で具体的な意味を持つ語
・「機能語(function word)」:接続詞・冠詞・助動詞・前置詞・代名詞などの、文法的な役割を持つ語
集中してよく聞くと、英文は「内容語」を強くややゆっくりめに発音し、「機能語」は弱くやや速めに発音していることがわかると思います。これが、英語特有のリズムを生み出しているんですね!
③ 自分の声を録音してみる
アウトプットも、ただただ読み流しているだけではなかなか上達しません。
仕上げに音読をしている自分の声を録音して、客観的に聞き返してみましょう。
自分の声をじっくり聞くのはちょっと恥ずかしいですが、お手本と聞き比べてみましょう。自然なイントネーション、出来ていましたか?
イントネーションは独学でももちろん上達を目指せますが、遠回りをしたくない方はプロに見てもらうことも視野に入れましょう!一般社団法人Triple C協会では、【英語発音技能検定EP-Pro®】特級ホルダーの先生方によるレッスンもご紹介しております。
【英語発音技能検定EP-Pro®】特級ホルダーは
- ・指導者として、発音指導の重要性を理解しています。
- ・日本人には難しいとされる英単語の発音が正しくできます。
- ・プロへの発音指導ができます。
- ・ネイティヴスピーカーよりも細やかな指導ができます。
こちらのページ https://ep-pro.jp/lesson/ もぜひ参考になさってください!
このコラムを書いたのは…
菅沼直子 一般社団法人Triple C協会代表理事 2男2女の母
1972年東京都出身。5~9歳までの間、アメリカのサンフランシスコ郊外で過ごす。帰国後は公立の小・中・高で学び、1995年慶應義塾大学環境情報学部卒業。子どもの小学校入学をきっかけに東京都内で小学校英語活動のゲストティーチャーを6年間務める。離婚後、子ども 4 人を連れて和歌山へ移住。生活のために始めた英会話講師の仕事を通して『地域による教育格差』と『根深い日本人の英語発音コンプレックス』を強く感じ、この2つを解消できる方法を探るようになる。英語を教える先生のスキルアップこそが日本人の英語コンプレックスを無くしていくカギとなるのではないかと考え2017年より【英語発音技能検定EP-Pro®】及び【英語発音技能測定テストEP-Jr®】を開発運営開始。2021年には音声連動型【英語学習教材シリーズEP-edu®】を開発。