コラム

小学校 外国語の授業が上手く進められない先生へ

英語学習

2020年より、小学校でも外国語科が教科になりました。

ただ、昨年度はコロナの影響により、全国で一斉休校になったり、マスクをしたままで指導せざるを得なくなったり…。ただでさえ、新しい教科に対する不安のある中で、一番ご苦労されたのは現場の先生方だと思います。

何を教えたらいい?何から教えたらいい?

教科書や指導書が配布されたからと言って、それだけで自信を持って指導が出来るとは限りませんよね。

自分たちは文法中心の英語を学んできたわけですから、いきなり「実際のコミュニケーションにおいて活用できる基礎的な技能を身につけるようにする。(文部科学省, 小学校学習指導要領より)」と言われても…。

自分だって海外旅行でうまく話せなかったり相手の言ってることを聞き取れなかったりして、コミュニケーションが取れるとは言えないのに、どうやって児童に指導すれば良いのだろう?

そんな先生方のお困りの声はあちこちで聞かれます。

ijmakiによるPixabayからの画像

ですが、そんなに難しく考えなくても大丈夫です!これは私の考えですが、「学習」というのは本来は、自分が 自分のために 行う活動 だと思うのです。

学校や先生の役割は、児童に「日本と他の国ってこんなに違うんだ!」「もっと他の違いが知りたいな」「英語が使えるようになったらこんな風に自分の世界が広がるんだね!」という、学習意欲を駆り立てることだと思うのです。

授業のヒント

では、どのようにしてその意欲を駆り立てればいいか。

【英語】そのものを教えなくても、【英語を使えるようになりたい欲】を育てることはそう難しいことではありません。そして、大人の学習者にも言えることですが、この【欲=動機】が強ければ強いほど、早く身につけられるし、長く続ける意欲も継続します。

学校教育では残念ながら、この一番重要な「動機」の部分を育てる時間が大幅に端折られています。これではなかなか学習も続きませんね。


【英語を使えるようになりたい欲】を育てる授業アイディア:

英語に興味を持たせる授業

 最初は「英語なんて使ったこともないから全然わからない!」という児童も多いと思います。けど、普段私たちが使っている日本語の中にも、結構たくさんの「英語が語源」の言葉があるのです。

 ボブジテンという楽しいゲームがあるのをご存知ですか?

 これで少し遊ぶと、意外にもたくさんの「英語」を知っていることに気が付きます。

 ただし、いわゆるカタカナ語と英語は違うんだよ、という事も併せて教えていく必要がありますので、指導者は実際の英語の音源を用意しておきましょう。

英語が使えるとどんなアドバンテージがあるかを考えてみる授業

 せっかく一人一台パソコンやタブレットがあるのですから、インターネット上で使われている言語の割合を比較してみるのはどうでしょう?

 さまざまな情報が簡単にアクセスできる時代になりましたが、自分が発信者側になった場合、やはり日本語オンリーよりも、英語でも発信できたらアクセス数もそれだけ上がります。ね、使えるようになりたくなったでしょ?

アニメを使った授業

 日本のアニメは今や世界中で大人気です。「日本のアニメを観て日本語を覚えた」という外国人も少なくありません。

 アニメを使うと何がいいかって、とにかく子どもの食い付きが半端ないことです。笑

 海外アニメの短編を字幕なしの英語で見せてみましょう。指導者は自分の手元にスクリプトを置いても構いませんが、児童にはそのままの言葉で鑑賞させます。最初は「えー、わかるわけないじゃん!」と反発するかもしれませんが、気にせずそのまま見せます。アニメは表情やしぐさがきちんとわかりやすく作り込まれているので「理解できるのだろうか?」と心配する必要はありません。

 見終わった後に、どんな内容だったかを話し合います。すると、全編英語だったのに、思っていたより理解できたことに気が付きます。理解できた喜びを実感する瞬間です。

 ピクサーのアニメは特にお勧めです!

Take it easy!!

先生方もとにかく楽しむのが一番です!

アイディアにお困りの際は、こちらのサイトも参考にしてみてください。

ご相談も受け付けております。お問い合わせフォームからどうぞ♪


このコラムを書いたのは…

菅沼直子 一般社団法人Triple C協会代表理事 2男2女の母

1972年東京都出身。5~9歳までの間、アメリカのサンフランシスコ郊外で過ごす。帰国後は公立の小・中・高で学び、1995年慶應義塾大学環境情報学部卒業。子どもの小学校入学をきっかけに東京都内で小学校英語活動のゲストティーチャーを6年間務める。離婚後、子ども 4 人を連れて和歌山へ移住。生活のために始めた英会話講師の仕事を通して『地域による教育格差』と『根深い日本人の英語発音コンプレックス』を強く感じ、この2つを解消できる方法を探るようになる。英語を教える先生のスキルアップこそが日本人の英語コンプレックスを無くしていくカギとなるのではないかと考え2017年より【英語発音技能検定EP-Pro®】及び【英語発音技能測定テストEP-Jr®】を開発運営開始。2021年には音声連動型【英語学習教材シリーズEP-edu®】を開発。

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